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4粒のタネから蘇った「佐土原ナス」

2017年03月30日

宮崎県の伝統野菜「佐土原ナス」。

かつては宮崎県では佐土原ナスが主流でしたが、戦後は収量が多く色や形が均一な品種のナスに押され、1980年には食卓から姿を消しました。

それから20年の月日が流れた2000年。

「あの味をもう一度」と、保存されていたタネを蒔いたところ、たった4粒が発芽。再び栽培されるようになった奇跡のナスです。

約30cmもの長く大きな形状で、一般的なナスに比べて種が少なく皮が薄め。熊本県特産の「赤ナス」の原種で、なんと江戸時代から栽培されていたそうです。

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おすすめの食べ方は、焼きナス。火を通すと、舌の上で果肉がとろけるような食感に。柔らかく甘く食べごたえがあり、最高の肉質が評価されています。

輪切りにすると柔らかな果肉の食感を楽しむことができ、縦切りの場合は、身と皮の間の甘みが感じられます。とっても長いナスなので、1本あれば輪切りと縦切りの食べ比べも楽しむことができます。ナスの中でも卓逸したボリューム感と食べごたえで、食卓の主役にもなれる野菜です。

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佐土原ナスは、江戸時代から現代までの壮大なストーリーに思いをはせながら食べると、そのおいしさもひとしお。ちなみに、4月17日は「良(4)い(1)な(7)す」で「なすび記念日」だそう。蘇った幻の佐土原ナス、ぜひお試しください。